新色
油絵具をするのは時間や手間がかかる。さらに顔料には其々独特のクセのようなものもあるので、どうしても必要な色(30色くらい)だけ、そして昔からある素性の確かな色だけしか作る気がしない。ところが最近どういう訳か新しい色に興味が湧いてきた。絵の上でどんな反応をするのかみてみたい、今まで使ったことのない色だけでなく絵具屋さんの「新色」も試してみたい気がして来た。今日はいくつかそういう色を練ってみた。コバルトターコイズというこの色もその一つだ。(画)
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油絵具をするのは時間や手間がかかる。さらに顔料には其々独特のクセのようなものもあるので、どうしても必要な色(30色くらい)だけ、そして昔からある素性の確かな色だけしか作る気がしない。ところが最近どういう訳か新しい色に興味が湧いてきた。絵の上でどんな反応をするのかみてみたい、今まで使ったことのない色だけでなく絵具屋さんの「新色」も試してみたい気がして来た。今日はいくつかそういう色を練ってみた。コバルトターコイズというこの色もその一つだ。(画)
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むかし絵を額縁に入れようとしたらある画友に「額縁絵画 」は卒業すべきだと言われた。
当時描いた絵を額に入れないでそのまま展示するというのが流行り始めた頃で、絵を装飾から物質に置き換えるとか何とか…そんなまあ理屈だった。
理屈は何となく解らなくもなかったが美術館の壁に掛けるとどうしても見栄えがしないという結果、画布の側面が絵具で汚れているのを覆い隠す為に白テープを貼ったり、予め汚れない様にマスキングして制作したりする。結局装飾を気にしてる。額縁に金をかけたくないという貧乏人根性に嬉しい理論ではあったね。
僕は自分の絵を額に入れるのは面倒臭いけど好きだ。額装されようとされまいと絵自体の質がそんなに変わりはしないが額で絵の演出をしたくもなる。
さて今回は小さいのを4つ作った。角材の端を45度の角度に切ってピタリと合わせる。この技はなかなか難しいがうちの奥さんはこれが非常に上手なのだ。これからヤスリなどで形を整えるのは僕の仕事。(画)
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初めて油絵具を自作したのはだいぶ前だが使う色をほとんど手練りし始めてからは30年近くにはなる。相当たくさん絵具を作ってきたからかなり分かってきてもいいはずなのに未だに試行錯誤の連続だ。こういうことをしている人が多くないせいだろう、技術情報もあまり聞かない。
ただ自作した絵具で描いた今までの絵に変色とか剥落とかは殆どないから自信だけはついた。
幾つかの色は非常に練りにくく苦労する。
青い色は最近あまり使えていないという反省と使いたいという欲求から、昨日は青い絵具を1日練っていた。手持ちの青の顔料数種類を単独または混ぜ合わせたりして練り板の上でオイルを垂らしつつ大理石製の練り棒をグリグリと回していた。
大いに美しい色ができたので絵に使ってみたが絵はダメだった。パレット上で綺麗な色がキャンバスに乗った時に美しいとは限らない。そこが絵の難しさで面白さでもある。(画)
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今日は銅版画用のインク作りで終わった。
昨日素晴らしい刷りができたインクを再度作ろうとしたが…結局できず。どうやら色々な要素がからんだ偶発的な出来事だったらしい。
本からの大まかな知識しかなくネットで製造法を漁ってみても決定的な所は分からず自分でやってみるしかない。油絵具の手練りの経験が生かせないか。
2種類のオイルを配合を変えて顔料と練っては版に塗り拭き取って刷るという作業の繰り返しはかなり面倒だったが、おかげでオイルの性質や顔料との配合率など少し分かった所もあった。
それさえあればどうやっても素晴らしい版画ができる理想のインクなんてものはないし、仕事が楽だとかいうような目的の為であればいくらでも適当なものがあるだろう。
最終的に生まれる版画という絵に繊細かつ強靭な感性の極みを求め、その為に紙とか拭き取り方(インクの残し方)などとからんだ版画家の手業の上にインクの理想もあるんだという事。(画)
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油絵具の手練りを始めたのが30年以上前。
資料もほとんどなく試行錯誤の連続だった。今は画材も市販されているしネットで多少情報を得られはするが実際にやっている人は少ないだろう。
期待するほど格別に美しかったり上等なものができる訳でもないし仕事たるや非効率的だ。それに技法や道具に凝る画家ほど大した絵は描かないものだと思うと内心不安にもなる。それでも続けてきたのは第一に経済的理由だ。市販されている絵具の価格より相当安く絵具ができるだろう。
ゴッホも複数の画家が集まってみんなで絵具を手練りすれば安く絵が描けるという案を友人に書き送っているくらいだ。
第二に絵具の質。例えば顔料によって絵具になった時の重さとか食いつきとか質感が相当違う。謂ば個性を持っている。市販品のチューブ絵具はどの色も使い勝手がそんなに変わらないように種々の混ぜ物で調整されている。使った人間にしか分からない性質の違い。
前述のゴッホは絵具の練り方を手練り職人に指示しているしミレーは理想的なネープルスイエローを作り出したと歓喜して手紙に書いている。
さて反対にその個性のおかげで顔料によっては絵具練りだけで一日が終わってしまうような場合だってある。
画像はコバルトブルー。ほんのちょっとの分量を作るのに2時間以上かかってしまった。(画)
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彫刻アトリエの薪ストーブは炭焼きもできる。家で火鉢に使う炭を寒い季節には毎日焼いているのだがデッサンに使う木炭もこれで作れるんだと気づいて面白そうだからやってみる事にした。
でも木なら何でもとはいかない。画用木炭には木を選ばねばならないだろう。そういえば木炭=ウィローと覚えてもいたぐらい古くからヤナギの木が使われているみたいだ。
という訳でヤナギじゃないかという木を山から伐ってきて焼いてみたのだが大失敗。硬くて紙をひっかくだけ。どうやらヤナギじゃなかったらしい。
次に庭の木で試してみようという事になりやってみたのが写真のモミジとオオヤマレンゲ。
結果はモミジはやや硬くオオヤマレンゲの方はそれより軟らかくて使えそうな感じだった。実際にデッサンで使ってみなければ分からないだろうけど。試しに山のぞうけいの生徒さん達にイタズラ描きをして貰った。
画用にするには紙を痛めず乗りがよく粒子が細かいという条件を満たす必要があるんだな。(画)
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コバルトブルーの練り。
絵具練りも以前ほどしんどくなくなった。昨日からヴィリジャン、アイボリーブラック、コバルトブルーと練って来たがどれも苦労無し。絵具に混ぜ物を極力抑えてポピーオイルだけで練っている。リンシードが基本という事だが乾燥性を犠牲にしても黄変と絵具の安定性は上だ。それに一昔前はポピーだった。ゴッホもゴーギャンもこの油で練られた絵具で描いている。
僕らには何世紀も先の事まで責任を負う義務はない。特にヘボ絵描きとなれば尚更だ。笑。
練りの方法だけじゃなく体力もついた。豆乳絞りやパン練りを一日おきくらいにしてるのが功を奏してるらしい。生活の副次的効果。(画)
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『白い人2』に仕上げニスを塗布中。
ニスはターレンス社製のタブローニスに自分で作ったダマール樹脂溶液を混ぜたもの。
描いて一年以上経ってから塗るべしとマニュアルにある。この絵は2001年とあるからもう10年以上経ってる。仕上げニスは普段あんまり塗らないのは塗ったら加筆ができなくなるからだ。いつ描き直したいと思うか分からないからいつも塗らない。
でもしょうがない展覧会に出品するしお化粧して少しでも立派にしてやろう。いよいよこの絵も年貢の納め時だな。笑)
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今年の5月に展覧会をガハクとやるので(なんと25年ぶり!しかも企画展ですぞ!)油絵を入れる額縁を作っています。仮縁ですが、買うとなると高いので頑張って自作することにしたのです。
木材は遠い九州の佐賀県から取り寄せました。とても安くてしっかりしたネットのお店を探し出したんですよ♪ただ、ちょうどいい寸法の材料が無かったので、うちにある丸鋸を専用テーブルに固定して真っ二つに立て切りして使いました。細い材と太い材の二種類を、外側と内側にボンドで貼付けています。
今作っているのが100号のキャンバス用。角にカンナをかけて、さらにヤスリで丸みを付けて塗装します。ビスで固定しているので完璧とは言えませんが、まずまずの出来♪(kyo)
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買ってから一週間で折れたナイフ。
口惜しいから自分で取っ手をすげ替えて使ってた。
それがまた違う所で折れた。
今度こそ終わりだね。
それにしてもこんな壊れ易いナイフは知らないな。不良品だろうきっと。
新しいナイフは慎重に選ばないと。(画)
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