額づくり
自作を額に入れた最初は高校生の時だった。習いたての頃描いた絵の全てが気に入らなかったがその中に一枚だけ人に褒められ勧めらて家に飾った。悪くはなかったが特にいいとも思わなかった。卒業制作の作品を入れる段になったらその値段の大きさに当惑した。画材の費用に額の値段まで捻出しなければならないのかと思うと将来が危ぶまれた。
一方で額に入れた絵をイーゼル絵画と称して軽蔑する新しい風潮も生まれた。貧乏画家にはもってこいの流行だ。だから色々結構な理屈がついていても内実は作り手の経済力の問題だったかもしれぬ。
ゴッホは自分の緑を基調とした絵に赤い色の額を特注して額装しないと最後の筆を入れる事ができないと日記に書いていた。彼ほどお金に困っていた人もいないのに。(画)
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