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眼差し

ずっと以前のことだ。強い視線に出会った。東欧出身の留学生だったが互いに紹介されて「あなたもペインターだそうですね」と僕の目を真っすぐに見たのだった。射るように真っすぐ、一瞬の瞬きもなしに相まるで相手の頭の芯まで見透そうとしているような目だった。しかし悪びれることなく相手に対するリスペクトがそこにはあった。握手の仕方にもそれは感じられた。正直言うと未だ自分が画家であるという自信さえない頃の僕には恥ずかしいくらいだったが。でもこっちは一瞬で思った「これは本当の美術家の目だな」と。
それ以前も以後もあんな目に出会ったことがない。
今日はその眼差しを思い出して銅版を彫っていた。(画)
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