夢解き

この人たちは誰だろう、何をしているんだろう、ここは何処だろう、というようなことを考えながら彫っている。ただ突っ立っていた人は、穴の外に向かって歩き出した。座っている人は、何やら瞑想している。きっと風を嗅いでいるのだ。このふたりは、知性と情愛を表している。二つがひとつになって動き始めた時に大きな花が咲いて甘い実が生るんだ。(K)

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文字の香り

とにかく続けていればなんとかなる。諦めればその時点で終わり。可能性も閉じられる。何が何の役に立つか誰も分からないというのは作品制作でも同じなのだ。
何かになるのを見届けねば。(画)
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無垢の訪れ

「きっとこの辺りに何か出てくるよ」ガハクが言っていた通りになった。ブラックホールのつもりで彫った穴の中に人が浮かんで見えたので、そのまま刻んだ。穴の外には芽吹いたばかりの枝が揺れている。こういうのを彫りたくなったのは、きっと今朝やったリンゴの摘果のせいだ。

暗い穴の中に生まれたばかりの人がいる。二つ揃って一つの命だ。無垢という純真は最初からあるものじゃなくて、どこからかすーっと入ってくるものなのだ。(K)

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霊が話をする

公開シンポジウムのような場所で講演を聞いていた。聞いていたが話が余りにも冗長で中身が軽い。遂に「お前らつまらん話いつまでもするんじゃないよ」と突然言い放っていた。場が凍りついたのは言うまでもない。暫くしてなだめるような発言が司会者からあった。そりゃそうだよと内心思いながら、でも止まらない。「もう帰りますけど今まで使った僕の時間は誰が返してくれますかね」などとさらなるクレーマーぶりを発揮するのであった。
そういう夢を明け方見た。(画)
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はっきりとものを言う

思ったことを即座に言える人になりたいとずっと思っていた。それが正しいことだったら躊躇なく言えるはずだと思うからだ。それがだんだん弱くなって、やがて黙ってしまうのを熟成と呼ぶのなら、そんなものはもう要らない。今夜は雲の形がはっきりと浮かび上がって来たので、ここまでの道は間違っていなかった、この方向でいいのだと確信した。(K)

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ガジュマルの樹

暖かい風と強い日差し、遂に春が居座ったようだ。
トワンと行った河原で石拾いをした。足元の石を見つめ手に取り眺めている。その石のこれまでの変遷をぼんやりと過ぎていく時間の中にそれを過去に延長して想像したりする。
ガジュマルの樹も過去から浮かび上がって未来へと存在し続けねばならない。(画)
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三日月

昨日は大変だった。外に設置している石の彫刻の一つが倒れていたのだ。フォークリフトで片付けようとしたら、雨上がりの地面がぬかるんでタイヤが滑って動かない。車にワイヤーロープで引っぱってもらいながらアクセル全開!一気に走り出て無事に脱出。

35年じっと動かずにいた石が倒れたのは猪のせいじゃなかった。長い時間の間にまわりに草が生え、何かの理由で草が枯れ、そこに空洞が出来て雨や雪で地面がだんだんゆるんだからだ。皆にネッシーと呼ばれていた彫刻はもう横に倒したままにしておこう。

顔を洗いに外に出た。空を見上げたら、西山の上に細い月がくっきり鋭く光っていた。夏がすぐそばまで来ている。(K)

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抽象美

平安期のかな文字連綿は図版でさえその美しさが見れば見るほど分かってくる。絵の中に文字を描くのは面白いのだが、今回はその抽象美との格闘を余儀なくされそうだ。しかしその為にはあまりにも自分の絵と自分自身の内容が薄い気がしてならない。こいつはまずい道に踏み込んだぞ…。(画)
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神殿

家を建てることが見栄であれば中身はいつまでも入らない。仕事だってそうだ。お金のためにやることにはどうしても限界がある。採算が合わないことには手を出さないからだ。だからこの世はつまらないもので溢れている。もう誰も来ない静かな山の中でひとりで彫っていると天使がいろいろ教えてくれる。洞穴が回廊になり山は神殿になった。(K)

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パレット

パレット=画家の色彩感の代名詞として使ったりする。
歴代の画家の使った絵具が表になっていた。学生の頃一生懸命覚えようとしたが今ではほとんど忘れてしまった。同じように描けるわけないし仮に同じように描けたってそれが何になる?
それよりも彼らが死の直前まで使っていたパレットがあったはずだろう?その実物を見たい。色の種類だけでなく絵を描く時の意識の痕跡が絵具や筆のタッチと一緒にそこにあると思うとやっぱり見てみたい。Sは丸いパレットを使ってなかったかもしれない。(画)
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